2014年6月30日月曜日

[Trip Reports] SQ319 London-Singapore (05/2014)

続いて復路のフライト。

[Trip Reports]
Flight : London-Singapore (05/2014)
Ship : Boeing777-312ER 9V-SWV

このフライトはヒースロー空港第3ターミナルの31ゲートより出発。


本日の搭乗機、9V-SWV。

こちらも往路の機体と同じく、新客室を搭載した機材である。出発ゲートである31ゲートは古い棟にあるゲートなので、窓が小さく残念ながらこのような絵しか撮れなかった。


搭乗案内があり機内へ。通路から自席を見る。


この日はヒースロー空港周辺の天候は非常に悪く、管制による出発規制がかかっていた。搭乗機も出発準備後、プッシュバックまで1時間の地上待機を命じられた。

隣に駐機していたエアチャイナのBoeing777-300ERも同じく待機させられていた。


機長の判断で急遽、出発までの間ドリンクサービスとIFE稼動が行われることになった。


シンガポールまでの飛行時間は離陸後12時間30分。


ほどなくIFEが稼動。


しかし、どうもIFEの様子がおかしく映画の選択画面まで選択できてもコンテンツの再生ができない。

客室乗務員による調査の結果、どうやら起動に失敗したらしい。何度かシステムの再起動を試みるもののうまくいかない。


結局、全員に見たいコンテンツを聞いて回り、客室乗務員が手動で設定することになった。


地上でのドリンクサービス。シンガポールスリングを頂く。


機長と管制官の交渉によって結局、40分ほどの地上待機で出発。

RWY09Rまでの長めのタキシングの後、離陸。離陸後はいつもと同じ機内サービスが展開されるが、このときはまだIFEが故障していた。


悪天候による出発遅延があったこともあって、ベルト着用サインが消えるとすぐに夕食のサービスがスタート。


メニューは洋食を選択。他に中華風、タイ風メニューから選択できる。

dinner : Oven-baked codwith white wine dill sauce, vegetables and potatoes
beverage : Beer (Tiger), Coffee


前菜。


デザート。


食後のコーヒー。


夕食の時間が終わると照明が少しずつ暗くなり、消灯へ。


5時間ほど飛行したあたりで、ようやくIFEの再起動に成功。


ここで軽食の時間。メニュー以下の通り。

light bites : Savoury sandwich, Apple
beverage : Water


やがて機体はインドを抜けてミャンマーへ。


シンガポールまで約3時間のフライト。


フライトインフォメーション以外にも、コントローラを使用して映画や動画のコンテンツの概要を確認することもできる。


眼下には既に熱帯らしい風景が広がっている。


ここで到着2時間前の軽食。時差の関係から朝食に近い内容。

 

メニューは洋食を選択。2食目は洋食とタイ風メニューからの選択だった。

before touch-down : Poached eggs with Hollandaise sauce, roasted tomato, kassier and potatoes
beverage : Orange Juice, Coffee


軽食の後。機体はさらに南下し、既にマレーシアの沿岸上空を飛行。


従来機のIFEにも組み込まれている、ビジネスクラスシートの座席をフルフラットにする方法について説明した動画。新仕様機材ではモデルのシートも新座席のものへ更新されている。


機材はチャンギ空港へ向けて降下を開始。


免税品の販売終了や着陸に際しての電子機器使用制限、シートベルト着用の案内は、このように画面のメッセージボードにも表示される。

この他、新客室搭載機材ではAirbusA380型機と同様、機内放送の一部に自動放送装置が導入されており、自動放送による機内放送が行われる場合もある。


飛行ステータス画面でも、チャンギ空港に近づいていることが分かる。


着陸1時間前を切ると、この便の到着ゲートと、乗り継ぎ便のゲート(乗り継ぎ時間が短い場合のみ可能)を確認できるようになる。

到着地によってはこの機能を使用できない場合もあるが、シンガポール航空の拠点であるチャンギ空港へ向かう便では確認することができる。


到着地の天候・気温と到着時刻を確認できる。


最近製造されたBoeing777では、ベルト着用サイン横の禁煙マークが携帯電話使用禁止のマークへ変更されている。


機体は出発時の遅れを取り戻せず、結局1時間ほどの遅れでチャンギ空港RWY20Rへ着陸した。


最後に到着ゲートより機体を撮影。

この後SQ638で成田へ戻るため、トランジットエリアへ向かう。

2014年6月22日日曜日

国内初のエアバスA330型機就航へ

2014年6月14日。日本の空に新しい歴史が刻まれました。

3回に渡る就航延期を経て、スカイマークの国内幹線で活躍する新しい大型旅客機、エアバスA330-300型機が就航しました。国内ではJALのエアバスA300-600Rが引退して以来のエアバス社製大型旅客機の誕生となります。

就航を記念してさっそく羽田空港で機体を取材してきましたので、さっそくその様子をご覧頂きましょう。

就航当日。羽田発のA330便2便目となるBC009便(羽田発福岡行)に投入されるJA330Aの様子から。第一ターミナルの19番ゲートでその様子を観察。

格納庫からJA330Aがトーイングされてきました。奥の国際線エリアには当日搭乗したJA739Jの姿が...

よくみると地上支援車両のほうも新車が多いですね。A330用に新調したのでしょう。


グランドハンドリングスタッフ2名で機体を慎重に誘導します。


ゆっくりとトーイングされてきました。これまでのBoeing737とは異なり機体の大きさが目立ちます。かつて所有していたBoeing767-300ERが懐かしいですね。


続いて、場所を変えて城南島海浜公園からJA330AとJA330Bの着陸を狙います。就航日とその翌日は2機がフル稼働しており、どちらも写真に収めることができました。

まずはBC012便(福岡~羽田)で羽田へ戻ってくるJA330B。


A330と近々導入されるA380は、これまでのBoeing737や767とは異なり、塗装がマイナーチェンジされています。機体前方はSKYMARKのフルタイトルに。その代わり、機体後部にあったSKYMARK AIRLINESのロゴは省略されるようになりました。

よく見るとエンジンにはキャセイと同じようにロールスロイスを示すRRのロゴが入っていますね。


エアバス機らしく、ゆっくりとアプローチしていく姿は印象的でした。


続いて、BC016便(福岡~羽田)で羽田へ戻るJA330A。この日は約45分の遅れで戻ってきました。








以上、現行のスカイマーク所有のA330全2機をご紹介しました。

弊ブログでは今回は機内の様子をご紹介しませんでしたが、8月には搭乗の予定ですのでその際に機内の詳細をチェックし、改めてレポートする予定です。お楽しみに。

JA330Aの欄で述べた通り、残念ながら当面の間の慢性的な遅延は避けられないようで、朝は定刻でも日によっては最終便が2時間近い遅延になることもあるようです。できるだけ早い段階での問題が解決されることを願いたいですね。

遅延が問題であるとは言え、他社では体験できないゆったりとしたグリーンシートを格安で体験できるというのは、国内線の競争では大きな武器になりそうです。

また、2014年8月には3号機(JA330D)が導入されることになっています。この機材は、Wifiサービス用と思われるアンテナが装着されています。公式には発表されていませんが、噂では機内で完全無料のWifiサービスを展開するのではという話もでています。

A380による長距離国際線進出と合わせて今後のスカイマークに期待したいですね。

[Trip Reports] SQ318 Singapore-London (04/2014)

再びシンガポール航空のフライト。SQ11に搭乗後、ロンドンまで昨年秋から運航開始した次世代新客室を装備した機材に搭乗したのでその様子を。

[Trip Reports]
Flight : Singapore-London (04/2014)
Ship : Boeing777-312ER 9V-SWW

搭乗したSQ318ロンドン行きは、こちらのB8ゲートから出発。この便は、ここ数年、毎年乗っているおなじみの便だが、今回は客室が全面的に刷新された新機材に搭乗することができた。


出発準備中の搭乗機、9V-SWW。シンガポール航空のBoeing777-300ER型機では22機目の機体で、2014年3月末に導入されたばかりの新造機である。機内Wifiサービス、eXconnectに対応するための大きな衛星アンテナが目立つ。


搭乗案内があり機内へ。搭乗時は納入されてまだ1ヶ月未満だったため、機内は新造機独特の匂いが漂っていた。

写真は自席のIFE。11インチの大型モニタは完全タッチパネル対応、さらにコントローラ(ハンドセット)も完全タッチパネル対応。どちらもパナソニックのex3シリーズが採用される。


自席から主翼を眺める。いつもの機材とは異なり、主翼はピカピカ。


ボーディング(搭乗)中の機内。LED照明などの天井周りは従来の機材と同一である。


これまでモニタでしか確認できなかった飛行ステータスはコントローラの画面からも確認できるようになった。ロンドンまでの飛行時間は13時間と25分の予定。




この機材のエンジンであるGE90らしいすさまじい音のエンジンスタートの後、機体は離陸のため滑走路へ。トラフィックの少ない午後の出発のためか、通常はあまり離陸に使わないRWY02Lへ向かう。

ロンドンまでの燃料と貨客を満載した重い機体は、エンジンの唸りとともに長い滑走を経て上空へ。いったんシンガポール東部の海上へ抜けた後、機種を西へ向けマレーシアへ。南国特有の積乱雲を器用に避けながら高度を上げていく。


エアショーマップは、最近改修されたA380と同一デザインのものを採用。


ジョホールバルからクアラルンプールへ向かって北上。


新しくなったIFEは使用方法を解説する動画もプログラムへ組み込まれている。


こちらがトップ画面。英語、日本語、中国語など複数言語に設定できる。


コントローラの画面は、モニタとは別表示にすることが可能で、例えば、モニタで映画を見ながらフライトの情報をコントローラの画面で確認することができる。

もちろん、タッチパネル上で画面の明るさや音量についても調整できる。まるで大きなスマートフォンのよう。


音楽の再生リスト機能はAVODと並んでもはやIFEの常識となりつつある。


Wifiの対応地域を示す画面。客室が全面刷新されたBoeing777-300ER型機は、Wifiの共同運営事業者にAirbusA380型機のonAirではなくeXconnectを採用。そのため、機材によって課金体系や接続可能エリアが異なる。(Wifiについての詳細は後日特集の予定。)


ドリンクサービス。機材の登録番号であるW(ウイスキー)にちなんで、ウイスキーのソーダ割りを選択。


テーブルを半開きにした状態。新シートでもテーブルの鏡は健在。

他社が経費削減でどんどん簡素化させていく中で、シンガポール航空の新座席はあくまでこれまでの設計がベースになっているようで安心した。

ただし、テーブル表面の処理と機内食トレーとの相性が悪いためにトレーが滑りやすく、機内食の配膳後にタービュランスで機体が揺れるとトレーが滑ってしまうために食事がしにくい点が気になった。ここは改良してほしいと思う。


そして昼食。


メニューはインド風メニューを選択。長距離(欧米)路線では洋食、中華風メニュー、インド風メニューから選択できるところは昨年と変わらない。

個人的には、シンガポール航空の機内食はこのインド風メニューが一番美味だと思う。

lunch : Fish masala with spiced ladyfinger and basmati rice
beverage : White wine, Coffee


前菜とデザート。デザートは昨年とは異なり、アイスクリームではなくパンナコッタだった。


昼食後は再び新機材の装備品を確認する。

IFEのコントローラ。これまでパーソナルモニタだけで確認できていたフライトインフォメーション画面は、コントローラの画面自体でも確認できるようになった。画面の種類は3種類。

まずは、飛行速度と高度、外気温を表示するモード。


次に、エアショーマップ。もちろん縮尺が数十秒ごとに置き換わるようになっている。


そして、新世代のIFEで新たに追加された飛行ステータスを簡易的にあらわすモード。


以上のようなコントローラの機能を活用するすれば、映画を見ながら以下のようにしてフライトインフォメーションを確認することもできる。


やがてアフガニスタンの上空へ。眼下には砂漠が広がる。


エアショー画面で確認。


拡大した状態。


続いて新客室のトイレを確認。


呼び出しボタンや、


水を流すボタンは英語、中国語、日本語、韓国語の4ヶ国語表記。

日系エアラインで最近流行のウォシュレットは非装備。


香水等の装備も従来機と同一。


シンクも従来機と特に変化はない。A380のようにタッチパネルで水温を調節できる機能も装備されていない。


再び機内の様子。新客室エコノミークラス3-3-3アブレストを堅持。

新客室の目新しさも手伝って、この便は満席だった。


途中でギャレイに立ち寄り、軽食を取って自席へ戻る。メニューは以下の通り。

light bites : Savoury sandwich, Chocolate bar, Apple
beverage : Orange Juice





機体はアゼルバイジャンへ。少しずつヨーロッパが近づく。


眼下には険しい谷が続く美しい風景があった。


この付近は天候が安定しないことが多く、このフライトでも何度かベルト着用サインが点灯した。


コントローラのモニタでもこのようにフライトインフォメーションを確認できる。





そして機体はウクライナへ差し掛かる。ヨーロッパはすぐそこだ。


眼下には広大な畑が広がる。


到着2時間前の軽食。


今回は洋食を選択。2食目は洋食とタイ風メニューからの選択だった。

light meal : Seared seafood with garic butter sauce, sauteed vegetables and boiled potatoes
beverage : White wine, Coffee


前菜とデザート。デザートはバナナ&ココナッツケーキだった。


軽食を食べ終わる頃、機体は既にヨーロッパ空域へ。ドイツ上空を飛行中。


さらに1時間ほど飛行し、機体はようやくロンドンヒースロー空港へ向けて降下を開始。


機体は夕方の到着機で混雑するロンドン上空を抜け、ヒースロー空港のRWY09Lへ無事着陸した。


機体は昨年と同じ第3ターミナル北側のゲートへ到着。


降機時に自席を撮影。

座席は従来機と比較して大幅に改良されており、特にクッションの硬さは長時間座っていても、体が疲れない絶妙な硬さに調整されており、非常に快適なフライトであった。


最後にターミナルより機体を撮影。

シンガポール航空は本年(2014年)9月に、ヒースロー空港の発着ターミナルを現行の第3ターミナルから、6月に開業したヒースロー空港の新第2ターミナル(Queen's Terminal)へ移転させる。

次回のフライトからは新ターミナルでの利用となるので、今回が最後の第3ターミナル利用であり、ひとつの節目となるフライトとなった。